2017年秋シーズンのバラ(2):ジャン・ドルメソン 他

Rose Flowers  ~バラの花~ の写真を更新しました。
(記事中の品種名をクリックしていただくと、それぞれのバラのリンクに移動します。)

ベルサイユのばら は、Other Rose Flowers 2 : 他のバラの花 2 に収録されています。

ジャン・ドルメソン

ジャン・ドルメソン:Jan Dormesson 06 L

 

ジャン・ドルメソン:Jan Dormesson 07 L

 

ジャン・ドルメソン:Jan Dormesson 08 L

 

ジャン・ドルメソン:Jan Dormesson 09 L

2017年秋シーズンに、よく咲いたバラです。

秋の日差しの木漏れ日を受けて、飴色のグラデーションを呈するさまはなかなかに魅力的で、カメラを向ける回数も多くなりました。

 

ベルサイユのばら

ベルサイユのばら:La Rose de Versailles 02 L

 

ベルサイユのばら:La Rose de Versailles 03 L

2017年春シーズンの記事では、明る目のビロード系と書いていましたが、秋シーズンは、むしろ色の深さ(黒さ)が印象的でした。

2枚目の写真は、午後の木漏れ日が後からあたり、花びらを透かすように裏から赤く染めている様子です。

 

2017年秋シーズンのバラ(1):グラハム・トーマス 他

Rose Flowers  ~バラの花~ の写真を更新しました。
(記事中の品種名をクリックしていただくと、それぞれのバラのリンクに移動します。)


2017年秋シーズンのバラの写真です。

これまで、秋のバラは、あまり写していなかったのですが、今年は、少し心して撮影してみました。

春とは違い、株によって、まったく咲かないもの、少ししか咲かないものもあり、咲き方はさまざまです。
結果、春に比べバリエーションは少ないですが、いくつかのバラでまずまずの成果が得られました。

グラハム・トーマス

グラハム・トーマス:Graham Thomas 22 L

 

ザ・プリンス

ザ・プリンス:The Prince 07 L

 

ジャネット

ジャネット:Janet 04 L

 

L.D. ブレスウェイト

L.D. ブレスウェイト:L.D.Braithwaite 20 L

 

L.D. ブレスウェイト:L.D.Braithwaite 21 L


シーズン当初は、二度の台風など、雨風にたたかれましたが、後半は、まずまず安定した天気となりました。

春とは光線状態が違い、また葉の様子も異なる(新しい葉と古い葉が混在する)など、条件の違いがあり、撮影にはやや勝手の違いもありました。

秋のバラは、気温が低いこともあって、花のもちが春に比べて格段によいようです。何日にもわたって、同じ花を追いかけていることもありました。

 

写真集(アルバム)を飾る

お気に入りの写真を、写真集(アルバム)にすることがあると思います。

花に限らず、風景写真や旅行記など、テーマ・題材はいろいろ考えられます。

 

写真集を作るネットサービスを利用すれば、費用はかかりますが、比較的簡単に、立派に印刷製本されたものが出来上がります。

これを、本棚に大事に保管する、というのもひとつの選択ですが、本そのものを飾る、という使い方もあります。

ここでは、写真集の飾り方(展示方法)について、私が試みている方法をご紹介したいと思います。

 


 

ホームセンターで売っている、パイン集成材と、角材、丸棒を使って、下のような「本立て」を製作しました。

写真集(アルバム)展示用本立て

パイン集成材を二枚重ねにし、穴を開けて4本の丸棒を垂直に立てます。中央の2本は後よりで太め(作例ではφ9mm)かつ短め、端は前よりで細め(作例ではφ8mm)かつ長めにします。
本立ての前端部に角材を貼って、全体が後ろに傾くよう角度をつけます。本立ての後部に丸棒を打ち込んで支えにし、本立てがひっくり返らないようにします。角材の後辺と、パイン材の後辺と、丸棒の端の三箇所で、本立てが床に接地するように丸棒の長さに注意します。
全体をクリア系オイルで塗装しています。

 

実際に写真集を載せてみたのが下です。グラハム・トーマスのページが開かれています。

展示用本立てに載せたバラの写真集

中央の2本の丸棒で、写真集を支え、端の2本の丸棒で、ページを押さえます。
中央の丸棒は本を支えるために太めとし、また本のうしろに突き出ないようにするため短めとしています。端のページ押さえの丸棒は邪魔にならぬように細めとし、また本より長いほうが、ページをいためにくいと思います。

ここでは床にじか置きしていますが、適当な高さの棚に載せて飾ることも可能です。

 

こういったやり方で、写真集そのものを飾って使うことで、中の写真を楽しむことができ、また日めくりのように開くページを替えて、気分に応じて写真を換えることができます。
とくに、バラは季節のものですので、こうすることでオールシーズンバラを楽しむことができ、私の工作の中ではヒット作のひとつ、と思っています。

このやり方は、ある程度横幅のある、ハードカバーの本であれば可能だと思いますが、はじめから飾るべき本のサイズにあわせて、本立てを設計すればスマートに仕上がると思います。

なお、上掲の写真集は、アスカネットの MyBook のサービスで印刷製本したものです。

 


 

この飾り方には注意点もあります。

当然のことながら、本棚にしまって保管する場合に比べ、本は痛みやすいと思います。
各ページがページ押さえとこすれることにより、紙面に細かい傷がつくことはある程度避けられませんし、開いた状態にすることによる造本への負担、空気や光に長時間当たることによる印刷への影響、などの懸念事項もあります。

このやり方を参考にされる場合は、そういったことも了解の上でなさっていただくようお願いいたします。

同じものが2冊ある場合は、保管用に1冊、展示用に1冊、という使い方もできると思います。上掲の写真集は、まさにその形です。

 

隠れた銘木 ~ プリペット ~

プリペットは、生垣として使われることも多い庭木です。

下の画像で、マリア・カラスの背景となって、青々と茂っているのがプリペットの生垣です。成長力が強く、放っておくと猛烈に伸びます。

マリア・カラスとプリペット

このプリペットの生垣は、何年か前に、植栽プラン変更のため、すべて除去することになりました。

生垣の除去は、もちろんプロに依頼してやってもらったのですが、それに先立ち、自分で2本ほど、幹をノコギリで切って残していました。木材として使う意図はなく、乾燥過程でどういった割れ方をするか観察しよう、という、むしろ「木材としての使えなさ」を見るためでした。

下は、乾燥済みのプリペットの幹です。割れはほぼありません。

プリペットの剪定材

バラ材に比べ、木質は少し軟らかいです。重要な長所として、樹心が小さくてそれなりに硬さがあります。

このように欠点のない外見で、しかも直線的なので、木材として使えるのでは、という気になってきます。
実は、私見ですが、プリペットはなかなかに魅力的な木材であることがわかりました。生垣の幹は、ほとんどを業者さんに処分してもらっていて、残っているのは上の2本だけです。惜しいことをしました。

 

プリペットの幹で作ったボールペンとペーパーナイフです。

プリペットによる木工芸:ボールペンとペーパーナイフ

いずれもクリヤ仕上げです。パーツは、woodcraft.com のものです。

まず目を引くのは、その「白さ」です。白木が白いのはよくあることですが、塗装をしても、白さを保っているのが特徴で、木材としては、「目立つような白さ」だと思います。

さらにこの材を魅力的にするのは、模様の出方です。木目や年輪、節などに由来するであろう模様が、柔らかくマーブル状に広がります。一目「大理石」を連想させる木肌で、石っぽくもあり、普通の木材とはまるで違う印象を受けます。この大理石状の木肌模様は、私の扱ったことのある木材では、これだけです。

 


 

プリペットは、名前そのものもそれほど知名度はなく、木材としての使用例も少ないと思います。

これは隠れた銘木といえるのでは、ということで、紹介させていただきました。

 

ナンテンによる木工芸

ナンテン(南天)は、縁起物の木としても知られます。

庭では、どこからともなくやってきた種から、庭木の間の塀際に小さな株を作り、細い幹を何本か伸ばしています。

ナンテン(南天)の木

ナンテンは、基本的には直線的に伸びるので、直線状の材は比較的得やすいですが、この株に太い幹はありません。いちばん右の斜めになった幹でも外径20mmくらいです。
一般に、ナンテンの太い幹は非常にまれだと聞いています。

 

一本切ってみたものです。木工芸の残り材で、これはかなり細いです。

ナンテン(南天)の剪定材

幹の外見は頼りなくも見えますが、木材としてはかなりしっかりとしている印象です。

断面を拡大したものが下です。

ナンテン(南天)の断面

断面の様子は、バラとよく似ています。放射状の組織が目立ち、中央部には大きめの樹心があります(バラの木の断面については、こちらをご覧ください)。

木部はかなり硬く、黄みを帯びています。樹心もバラに比べれば硬く、中だけをそぎ落とすのは難しいと思います。

 

ナンテンのやや太めの幹から、耳かきを製作してみました。

ナンテン(南天)による木工芸:耳かき

拭き漆での仕上げです。

ナンテンは、目が詰まっていて漆との相性もよいようです。二度の拭き漆作業で、艶のある光沢仕上げとなりました。
黄みを帯びた木材なので、拭き漆にすると、ややトーンを落としたシャンペンゴールド調、とも言え、なかなかに華やかな仕上がりです。

 

ナンテンの問題点は、太い材を得るのが難しい、ということに尽きます。直線材を取りやすいので、お箸などが作れればよいのですが、樹心部が大きいことも考えると、お箸を作るには、かなり太い幹(直径30mm以上)が必要と思われ、これは相当に厳しい条件となります。