バラの花車の製作 4:車輪(1)

車輪製作の作業の段取りとしては、さしあたり、大羽・小羽を切り出す→大羽・小羽を組み合わさるように成型→接着して環状にする、といった順序になります。
きれいにドーナツ状にしたり、輻を入れたりするのは、その後に行います。

およそ5.5cmくらいの長さで、枝をコノギリで切っていきます。写真のような簡単な治具を当てます。

原木の枝は不定形なので、しっかり固定することが一般にはできません。手で固定しながらの作業となりがちですが、危ないので、材を押さえる左手に豚革手袋をはめて作業します。

切断を終わったものがこちらです。木片が6個ですが、先行して加工したものがあと1つあります。

この木片1個から、板材2個をとります。断面を見て、2枚取れる方向を確認してから、下のような治具を使って切断しました。

※ なお、治具という言葉は、本来は、位置決め・案内、という機能を持つ道具をいうようですが、本ブログでは、工作・加工のために用いる自作の小道具類全般を指すものとして広く使っていますのでよろしくご了解ください。

この切断治具、ほかのバラ工芸のときにも結構使ったのですが、使い勝手はよくありません。固定しづらい、切断に伴いきつくなってノコギリが入らなくなる、ゆるくすると木材が斜めになってくる、勝手に外れることがある、など、効率的でなく、精度や安全性にも問題があります。

単純に二分割する場合は、糸鋸盤を使うのが効率・精度・安全性のいずれにおいても勝ると思います。

切断し終わったものです。上に見える二枚は、先行して加工を進めていたものです。

全部で14枚です。ここから、左右の車輪2つ分の大羽・小羽(14枚ずつ)を得なければなりません。つまり、失敗は許されない、というところです。

次回は、これらを板材(六面体)に研削していきます。

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