バラの花車の製作 17:床(2)

アプリコット・ネクターの枝材を四角く製材します。

これを45度に切って、「留め」で四方を囲むようにします。

下が、45度切断用治具です。正7角形がうまくいったので、このパターンを多用することにしました。

45度に切ったところです。
床板の長さに合わせる必要がありますが、内側がやや短めになるようにして、削ってぴったりにあわせる方法をとったかと思います。

床板に接着します。やや色が赤く写ってしまいました。

接着乾燥後、全体をベルトサンダーに掛けて、サイズを合わせるとともに、面一(ツライチ)にします。

下は、加工の済んだおもて面(上面・木裏側)です。

こちらは下面です。中央部に2つの袋穴が開いていますが、これは車台との接合用ピンの挿入穴です。

磨いて仕上げたあと、木固めをして狂いを防ぎます(写真は、木固め後の状況です)。

 

次回は、床の上に載る欄干部の製作に入る予定です。

バラの花車の製作 16:床(1)

少し間が空きましたが、「バラの花車の製作」第16回目となります。

前回までで、車輪が(一応)完成しました。

 

床部分を製作します。

手持ちのバラ材では、到底一枚では作れない大きさなので、何枚かを張り合わせて一枚の大きな板を作ります。

ニュー・ドーンの大枝の幅広の端材です。ヒビも入っており、簡単ではありません。色の濃い材は、一度木固めしているためです。

概略的な製材終了時の様子です。接着したときにほぼ平面になるように、材の側面の垂直に特に注意します。
なお、一番奥の材は、模様がほかの材と調和せず、気に入らなかったので、後にほかのものと交換しました(下の写真は交換後のものです)。木工用ボンドでいったん接着したものを解体する経験となりました。

板ガラスに上面(木裏側)を伏せて面を合わせながら接着します。木裏面(中心に近い方)の方が、皮が残りにくく、また模様的にも優れていることが多いです。

木表面は、皮がまだ多く残っています。あとで削りますが完全にはとりきれませんので、これを床下側にします。

ベルトサンダーでさらに整形します。下の写真は下側(木表面)です。

上面(木裏面)は次のようになりました。まずまずそろった感じになったかと思います。

まだやや厚めですがいったん整形を終了します。
このままでは側面に皮が残るなど見苦しいので、四方を別材で囲む構造とします。

下は、アプリコット・ネクター(右)、ニュー・ドーン(下)、ファンタン・ラトゥール(左上)の枝材です。

これを半分にします。

このころから、この作業は糸鋸盤を使うようになりました。糸鋸盤との接触面を、あらかじめベルトサンダーを軽く掛けて少しでも平面にしておくと、作業がしやすいです。

アプリコット・ネクターとファンタン・ラトゥールは、さらに二分して4本にします。

このアプリコット・ネクターにはくっきりとした模様があり、床板の側面として使うのに好適とみました。

 

次回は、この続きの工程です。

バラの撮影機材:大型三脚

最近のカメラやレンズは、手ぶれ補正の性能が上ってきました。また、花の撮影では、絞りを開け気味にすることが多く、高速シャッターが切れることが多いです。

そういうことから、手持ち撮影も十分可能で、そのほうが機動性に優れ、合理的なのかもしれません。

私の場合、メインで使うレンズに手ぶれ補正(IS)がついていないので、手持ちはつらく、庭での撮影では、三脚を使うことになります。

バラは、樹木としては低木のイメージですが、剪定の仕方・仕立て方によっては、かなり高いところに花がつきます。私のところでは、花の咲く場所は、人の高さ、あるいはそれを超えることも珍しくありません。

花が高いところにある場合、一般の中型三脚ではしばしば高さが足りなくなります。目いっぱいに伸ばすと安定性の点でも問題です。
また、軽量化のため、カーボンなど、デリケートな素材を使っているものでは、バラのとげなどで引っかき傷がつくのは避けたいところです。


私は、庭での撮影の場合、大型三脚を使っています。集合写真などで、プロがつかっているような三脚です(国産品です)。4段の三脚で、最大に伸ばすと、2メートルを優に超えます。
重くて大きいですが、移動距離が少ないので何とか扱えます。

バラの撮影機材:4段大型三脚 花はグラハム・トーマス

(大型三脚での撮影:黄色の花はグラハム・トーマス)

これを 1~1.5段伸ばすと、たいていの高さはまかなえます。長く伸ばすと、小さな株は、またぎ越すこともできます。安定感もあり、エレベーターを長く伸ばしても撮影できます。3つの脚の開き角度にも自由度があります。

全段伸ばすことは極めてまれです。そこまで延ばすと、ファインダーをのぞくのに脚立では足りず、園芸三脚に乗っての撮影になります。

問題は、特に低い場所に咲いている花を写す場合で、大型三脚の場合、脚を広げても、エレベーターの長さよりは低くならないので、この場合は別の三脚を使う必要があります。
エレベーターの下側に雲台をつける方法もありますが、別の中~小型三脚を使う方が簡便だと思います。

上掲の写真で脚に巻いてある青いものは、自転車用のバーテープです。かなり分厚いです。以前はテニスラケット用のグリップテープを巻いていましたが、今回、試しに変えてみました。


カメラの側を、三脚でいくらしっかり固定しても、花のほうは、風が吹くたびにゆらゆらと揺れます。
とくに、風の通り道のようになっている場所は、いつまでも揺れが止まらない、といった状況になります。

こればかりは、根気よく待つよりありません。

バラの花車の製作 15:車輪(11)

車輪外輪に、輻を差し込んでいきます。

まず、輻の長さを外輪に合わせてデザインナイフで切断します。片側に付き21本です。車軸側を斜めにカットして干渉を防ぎます。

下は、作業の状況です、乱雑に見えますが、いろいろな道具を使います。

輻が穴よりやや太いので、欅の端材の2mm穴に挿入したり、ハンマーで軽く「木殺し」をしたりして、穴に入るようにします。定規の上に重なっている木片治具などを使いながら、手で押し込んでいきます。狭いのでハンマーで打ち込むことはできません。
ティッシュの箱は、切ったパーツが飛んでいかないようにする防壁です。

作業用のルーペは、エッシェンバッバを長く使っています。

切欠きの角度の調整などは、ピンセットで行います。

1本1本植え込むように挿入していきます。狭いのでこういった順序で入れていきます。

一周終わった状況です。写真がブレてしまいました。

轂との接合は、主として両側面からの接着によることになります。

轂の端面を切断整形し、下の車輪組立て用治具を使って高さを調整します。
轂の表側(大きなパーツ)には、輻とほぼ同じ幅の段差が設けてあり、接着面の表面積を増やしています。

治具に固定して接着します。

ケーキ用回転台の上での作業です。

接着乾燥したら、木固めをして強化固定します。
車輪外輪と輻の結合も、木固め剤が含浸して強固に接合するであろう、という考えです。

最大の難関である車輪が完成しました(一応)。

 

次回から、車体部の製作に入ります。